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どうすればうまくいく?なかなか思うようにいかない産前産後の体重管理

妊娠中、授乳中 2017-06-06

妊娠すると、つわりなどの症状から食事を思うようにとれない時期が続きます。その一方で、安定期に入ってつわりが落ち着くと、今度は急に食欲が湧いて、ついつい食べ過ぎてしまう人もいるのが現実です。妊婦は助産師さんや産院に体重の増減をきびしくチェックされ、体重管理についての指導を受けることになります。しかし、妊娠していないときとは食の好みや食欲が大きく変化するため、体重をコントロールすることはなかなかたいへんです。
では、妊娠中や産後の体重管理は、どのようにしていくのが理想なのでしょうか。今回は、体重の増減にストレスを感じている多くの女性に、より良い体重管理の方法をご紹介します。

痩せすぎも太りすぎもダメ。妊娠中の女性の体重変化と体に及ぼす影響の数々

妊娠中は胎児を育て、守るための羊水や脂肪が体内に蓄積されます。そのため、ある一定の体重増加があるのは当たり前のことですよね。
出産時の赤ちゃんの体重は2,700~3,200gほど、羊水は700~1,000gほどあります。さらに、胎盤や血液の増加分が1,000~1,500g程度といわれています。これらを合計するだけで約5kgとなりますので、妊娠期間中に体重が増加するのは当然といえるでしょう。

しかし、体重が増えすぎてしまうと、胎児や母体にさまざまな悪影響を及ぼしてしまいます。急激な体重増加をした場合や明らかに太りすぎてしまっている場合には、以下のような症状が現れることもあるようです。

 ・妊娠高血圧症候群
 ・妊娠性糖尿病
 ・微弱陣痛
 ・胎児の巨大児化
 ・分娩時の出血量の増加

上記のような症状が進行すると、胎児の発育に支障が出たり、出産時のリスクが高まったりします。

このようなトラブルを危険視する一方で、「最近の妊婦さんはやせすぎ」ということも問題になっています。産院によるきびしい体重管理や本人の美意識から「体重が増えてはいけない」と思い込み、食事制限などをしている妊婦さんもいるようです。胎児を育てるには、通常時よりも多くの栄養素を必要としますので、無理に食事制限やカロリー制限をしてしまうと、発育が妨げられて低出生体重児となるリスクが高まります。
低体重で生まれた赤ちゃんは、成人してから糖尿病や高血圧症などの生活習慣病になりやすいという研究結果もありますので、自分のことだけではなく、産まれてくる赤ちゃんの健康も考えた食事をとるようにしてください。

妊婦と赤ちゃん双方にとって理想的な体重増加とは?

それでは、妊娠中の理想的な体重増加とは、いったいどのくらいなのでしょうか。
一般的にはBMIを基準として、以下のような増加が望ましいとされています。

<妊娠中の理想的な体重増加の目安>
 BMI18.5未満(やせ形):9~12kgの増加
 BMI18.5以上25.0未満(標準):7~12kgの増加
 BMI25.0以上(肥満):5kgを目安として、医師・助産師の指導の下で体重管理を行う

妊娠初期には葉酸などの栄養素を摂取することが良いといわれていますが、カロリー面では「妊娠前より多くの食事を摂取する必要はありません」。特につわりが激しいときは、無理に食事をするのではなく、その時々に食べられる物を食べることが大切です。また、食べづわりの症状がある場合は、食べる物に気を付けるようにしましょう。するめをはじめとした、よく噛む必要がある物のほか、野菜スティック、こんにゃくゼリーなどがおすすめです。チョコレートやケーキ、クッキーといった、炭水化物や糖分の多いお菓子は、できるだけ控えるようにしてください。

体重の管理は妊娠中期から意識的に行うのが無理なくできるコツ

体重管理はつわりが落ち着く妊娠中期から心掛けると良いでしょう。妊娠中期になると、今まで食べられなかった反動もあって、一気に食欲が増加しがちです。特に、働いている妊婦さんの場合、ストレスや疲れが食欲に表れる場合もあります。
このときも、白米やパンを「腹持ちの良い玄米ご飯」に切り替えるなど、食べる物を工夫すると良いでしょう。「食事の時間を一定にする」「外食や総菜を利用しない」といった、ちょっとした心掛けも大切です。

妊娠後期はグッと体重が増える時期です。産休に入ったことで1日の運動量が低下する人もいれば、自宅安静と言われて思うように動けず、つい食べ過ぎてしまう人もいます。体調の良い日はなるべく外に出て、体を動かすようにしましょう。ただし、運動については医師や助産師さんに相談した上で行ってください。

食べる物や時間を工夫して、上手に食欲と付き合うことが体重管理を成功させるポイントです。カロリーを気にしすぎて、まったく食べないようではいけませんし、食事ではなくお菓子でカロリーを摂取するのも良くありません。妊娠しているときは、特に「必要な栄養素を十分に摂取できる」ように心掛けましょう。

出産後、スムーズに体重を落とし、元の体型を取り戻すには?

安全なお産を迎えて、いざ赤ちゃんとの生活をスタートさせると、これまでの日常とはまったく違う時間の過ごし方にギャップを感じる人も少なくありません。十分に睡眠が取れなかったり、母乳が出ないことに悩んだりするなど、ストレスや疲れも溜まりやすくなります。
このような状態では、自分の体を気に掛けることも難しくなります。食事の時間もままならず、気が付いたら体重が激減していたということもあれば、妊娠中の食欲が収まらず、体重が一向に減らないというケースもあるでしょう。

産後、スムーズに体重を落とすには、やはり食べる物に気を使って、栄養が偏らないようにすることがポイントです。母乳に影響が出ると困りますから食事制限をする必要はありませんが、甘い物やお菓子ばかり食べることは控えてください。

 

また、赤ちゃんのお世話をしていると、自分の食事の時間を確保することが難しく、つまみやすいお菓子やパンを食べてしまいがちです。しかし、赤ちゃんを元気に育てるためには、お母さんの体が健康であることも重要です。1日3食しっかり食べて、母乳をたくさん出せるようにしましょう。
なお、食事の時間をまとめて確保できないことも考えられます。そのようなときは、食事を2回に分けるなど、ちょこちょこたくさんの食材を口にするというのもおすすめです。

食事に気を付けただけでは体重が落ちないという場合は、少しずつ体を動かすようにするといいでしょう。最初は軽いストレッチやヨガから始め、体の様子を見ながら筋トレやウォーキングなどを試してください。ただし、産後1ヵ月は赤ちゃんも自分も、自宅でゆっくりと過ごして、お産のダメージを受けた体を癒やす必要があります。運動や骨盤ケアを行うときは、赤ちゃんの1ヵ月健診を終え、医師の許可をもらってから始めるようにしましょう。

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