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妊娠中の食事は注意事項がいっぱい!

妊娠中、授乳中 2017-05-15

 健康に過ごすためにも美容のためにも、毎日の食事内容にこだわっている女性は多いでしょう。また、体型を気にして、1日の摂取カロリーを計算したり、炭水化物など特定の栄養素の摂取を制限したりしている女性もいますよね。最近は、健康や美容、ダイエットに関する食事や栄養素の知識があふれているため、このような情報に詳しい方も増えてきました。

ですが、一般的にいわれているような情報は、健康的な成人女性にあてはまるものであって、万人がそれを実行する必要があるものではありません。特に、妊娠中の女性の体は、普段と比較すると必要な栄養素もカロリーもまったく違います。
そこで今回は、妊娠中に必要となる栄養素や気を付けたい食事内容についてお話ししたいと思います。


妊婦に必要な摂取カロリーは時期によって大きく違う

1日あたりに必要な摂取カロリーは、体重や年齢、普段の活動レベルによっても異なります。妊婦さんの中には、常に安静にしていないといけないような状態の方もいますが、ほとんどの方は通勤や通学、家事や買い物などを行い、普段と何ら変わらない生活をしているでしょう。
特に安静にしている必要もなく、激しい運動を行うこともない(一般的な)女性の摂取カロリーの基準は以下のようになっています(厚生労働省/日本人の食事摂取基準2015年版より)。

<女性の1日の摂取カロリーの基準>

  15~17歳頃:2,300kcal
  18~29歳頃:1,950kcal
  30~49歳頃:2,000kcal
  50~69歳頃:1,900kcal


体が成長途中である15~17歳頃を除き、女性が1日に必要なカロリーは2,000kcal前後となります。
一方、妊娠中の女性は、体内で赤ちゃんの体を作り、育てなくてはいけないため、時期によって必要となるカロリーも以下のように変化します。

<妊娠中に必要な1日の摂取カロリー>

  妊娠初期(1~16週目):基準カロリー+50kcal
  妊娠中期(17~27週目):基準カロリー+250kcal
  妊娠後期(28週目~出産まで):基準カロリー+450kcal


このように、赤ちゃんの成長に合わせ、徐々に摂取カロリーを増やしてあげる必要があります。このとき気を付けなくてはいけないのが、カロリーを摂取しなくてはいけないからといって、お菓子などを食べてしまうことです。多少であれば、もちろん問題はありませんが、糖分や塩分のとりすぎは「妊娠中毒症」を引き起こす原因にもなってしまいますので、なるべく食事で必要なカロリーを摂取できるようにしましょう。

何を食べればいいの?迷ったときは栄養素を基準に考えて

では、妊娠中の女性は何を食べて摂取カロリーを増やすと良いのでしょうか。
妊娠中にたくさん必要となる栄養素としては「たんぱく質」や「鉄分」「葉酸」などが挙げられますが、何より重要なのはバランスの良さです。いろいろな種類の食品を、まんべんなく食べることが大切です。

妊娠初期は胎児の神経管閉鎖障害のリスクを下げるためにも、葉酸の摂取が推奨されています。厚生労働省の発表では1日0.4mgが必要とのことですので、この時期は葉酸のサプリなどを服用するのも良いでしょう。

妊娠中期になると、母体から赤ちゃんに送る栄養も増えていきます。赤ちゃんの体を作る元となるたんぱく質は、十分に摂取するようにしましょう。また、血流が活発になった結果、鉄欠乏性貧血を引き起こしやすいのもこの時期の特徴です。鉄分は体内に蓄積することができますので、レバーやほうれん草、小松菜といった食品を、1品追加するといいですね。また、鉄分の吸収を助ける働きのあるビタミンCを多く含むみかんやオレンジ、グレープフルーツ、イチゴなどをいっしょに食べることもおすすめです。

妊娠後期は必要となるカロリーが多い反面、かなり太りやすい時期でもあります。たんぱく質や鉄分の摂取は継続しつつ、甘い物や塩分は控え、むくみ防止のためにカリウムを摂取すると良いでしょう。

また、つい味付けを濃くしてしまいがちなので、なるべく塩やしょうゆを使用せず、出汁をしっかり取ることが大切です。調味料を加えなくても、旨みを感じられるような調理法を活用すると良いでしょう。

妊婦がとると赤ちゃんに影響大!気を付けるべき栄養素は?

逆に、摂取するのに注意したい栄養素や食べないほうが良い食品は何があるのでしょうか。「絶対にダメ!」というものはあまりありませんが、安全な妊娠期間、出産のために必要な情報ですので、ぜひ覚えておきましょう。

・カフェイン
コーヒーや緑茶、チョコレートに含まれているカフェインは胎児の発育に影響があるため、妊娠中や授乳中はやめたほうが良いといわれています。カフェインの胎児への影響については未確定な部分も多いのですが、世界保健機関(WHO)では、妊婦のコーヒー摂取量は1日3~4杯にとどめるべきとしています。
また、カフェインには興奮作用があり、胎児が胎盤を通して摂取した場合にも同様の影響があるとされていますので、過剰摂取には注意しましょう。

・生肉
豚の生肉には「トキソプラズマ」という感染症の原虫が存在していることがあります。妊娠中に感染した場合、母体に大きな影響はありませんが、流産や死産を引き起こしたり、赤ちゃんの脳や眼に障害が生じたりすることがあるようです。肉類を食べるのであれば、必ずしっかりした加熱処理を行ってください。

・ナチュラルチーズ、スモークサーモン、生ハム、パテ
これらの食品には「リステリア菌」という、食中毒菌が存在していることがあります。こちらの菌に感染すると、流産や早産の危険が高まるだけではなく、中枢神経症状を伴った髄膜炎や水頭症、精神・運動障害などが生じてしまうこともあるようです。リステリア菌は低温に強く、冷蔵庫内でも繁殖するため、食材は必ず加熱処理するようにしましょう。

・アルコール
絶対に摂取してはいけないのがアルコール類です。ワイン等を料理に使用するとき、熱でアルコールを飛ばしていれば問題ありませんが、飲酒をした場合には「胎児アルコール症候群(FAS)」という障害を持った赤ちゃんが生まれるリスクが高まります。

・魚介類
魚(くじらなども含む)には、良質なたんぱく質をはじめ、DHAやEPA、カルシウムなどが多く含まれているため、むしろ積極的にとりたい食材のひとつです。しかし、魚には自然界の食物連鎖を経て、水銀が取り込まれていることがあります。この水銀を多量に摂取すると、胎児の成長に影響を及ぼす可能性が出てきます。

最近ではカフェインレスコーヒーやノンアルコール飲料なども増えてきていますので、こういった飲食料を上手に活用してみるのもいいかもしれません。なお、好きな物を我慢するストレスは、人によって違いますので、無理のない範囲で食事に気を付けるようにしてください。

 

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